須田は依頼された手紙を渡し終えた。
ロビルの使っていたカタパルトが気になったので、
少し教えてもらう事にした。
出島の外れで、薪を地面に数本立て、的を狙った。
魔法の紐は弾力性があり、引くと2倍の長さぐらいになる。
そして、離すと一気に元長さに戻る。
切れずに伸び縮みするのが不思議だ。
紐を引き絞り、薪を狙う。
紐を引く手を離すと石は勢いよく飛んでいく。
ロビルは言った。
「集中して薪を狙え」
だんだん薪に当たるようになってきた。
「なかなか筋がよいな」
静止しているので集中しやすい。
礫は狙って、身体も動かす。
身体を寸分たがわずに動くのは難しい。
だから石の飛ぶ軌道は微妙に変わる。
こんどは。
「集中するな。薪を狙うな。」
(真逆の事を今言ったな。。。)
「はぁ?」
「森の歩きを忘れたか?」
森と何か関係あるのか。
「狙った瞬間に、環境が崩れる」
なるほど、何も考えずに礫を打っていた。
「放つな。離せ。」
意識は外ではなく内に向けるのだな。
やがて静まる。
森を歩くときと、同じだ。
―― 続く ――
