秋葉権現

秋葉権現は秋葉大権現、秋葉三尺坊大権現と様々な名称があります。ここでは秋葉権現で統一します。秋葉権現は修験者の三尺坊が修行により神通力を身に付け、神になりました。右手に剣、左手に羂索を持った烏天狗の姿で、防火の神として信仰されています。

秋葉権現

秋葉権現は秋葉山に住む天狗で四十八天狗。飯綱系の天狗(飯縄権現と秋葉山三尺坊)で小天狗といわれる烏天狗の姿をしています。 小天狗は通常、大天狗である鼻高天狗より位が低い扱いであるが、四十八天狗は鼻高天狗と同等です。
静岡県秋葉山にある秋葉寺の伝承によれば信州戸隠生まれの修験者で、4歳のときに越前蔵王権現堂(新潟県栃尾)に修行に出で、26歳のときに大阿闍梨となって自らの住まいを三尺坊と名付け、27歳のときに不動三昧の秘法を修して迦楼羅の姿に変身しました。三尺坊は白狐に乗って諸国を巡り、大同四年(809)に秋葉山に降り立たったそうです。

秋葉権現の調査

三尺坊と秋葉権現について各地で調査訪問し、資料にまとめました。その抜粋版を添付します。興味ある方はご覧になってください。

秋葉権現と万力鎖術の考案説

この秋葉権現が正木流万力鎖術の開祖の夢に現れて万力鎖術を考案した説があります。
スピリチュアルでロマンがある万力鎖術です!

秋葉権現は人(三尺坊)が修行により神通力を身に付け、神になりました。武を志す者としては武神と称されるように修練に励みたいものです。

羂索(けんじゃく)

秋葉権現は、左手に羂索を持っています。
「羂」は罠の意味で、もとは鳥獣をとらえる罠でした。羂索の形状は5色の糸を寄り合わせ、一端に環、他端に独鈷杵(とっこしょ)の半形をつけた縄状のものです。
衆生救済の象徴とされ、不動明王・千手観音・不空羂索観音などが持っています。秋葉権現や飯縄権現も持っています。

羂索は鎖ではなく縄です。縄は刀で切られてしまうので、正木流では護身用として鎖になったのではないでしょうか。

コメント

  1. 万力鎖 より:

    […] 秋葉権現 […]