神話の中の鎖

西洋の神話に鎖が登場しています。聖なる鎖でないのが残念です。

北欧神話 レーディング(鎖)、ドローマ(鎖)、グレイプニル(紐)

北欧神話に登場する狼の姿をした巨大な怪物のフェンリルを拘束する為に、神々が使った鎖と紐です。鎖のレーディング、ドローマは切られてしまい、魔法の紐のグレイプニルでフェンリルは拘束されます。
レーディングは鉄鎖で、ドローマはレーディングの2倍の耐久度がありましたが、どちらも簡単に引きちぎっています。鎖の製法は不明ですが、魔法の紐は、猫の足音、女の顎髭、山の根元、熊の神経、魚の吐息、鳥の唾液の六つの材料から作られています。

ギリシア神話 アンドロメダ(鎖)

ギリシア神話に登場するアンドロメダは母カッシオペイアが自らの美貌が神に勝ると豪語したことから、怒った神々によって怪物(ケートス)の生け贄にされ、波の打ち寄せる岩に鎖で縛りつけられています。そこにメドゥーサを退治して、その頭部を携えてきたペルセウスが通りかかります。ペルセウスは、怪物にメデューサの首を見せて石にし、アンドロメダを救出します。アンドロメダは後にペルセウスの妻となり、その後にテーナーが星座として天に召し上げています。

拘束具としての万力鎖

二つの神話に登場する鎖ですが、どちらも拘束の為に使用されています。正木流では万力鎖を使って拘束し、連行する技が伝わっています。万力鎖は武具や護身具に加え、拘束具としての役割もあります。もちろん手錠などに比べると簡易的な拘束となります。

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