気配(けはい)は周囲の様子から漠然と何かを感じる事です。
武術や護身術では、危険を察知・回避するために気配を感じるスキルが重要です。人の敵意は殺気といわれますが、殺気を感じる事は気配を感じることの一部と言えます。土砂崩れなどの災害の兆候を察知する事や、秋の足音を感じ取るといった季節感も、気配を感じるということに含まれるでしょう。
同じ漢字で「気配り」は「きくばり」と読みます。「けはい」は受け取るもので、「きくばり」は能動的なイメージがあり、真逆なものと感じられます。しかし、「気配り」をするにはまず相手の状況(気配)を感じ取る必要があります。そのうえで適切な行動をするのが、「気配り」に繋がります。よって、「気配」も「気配り」も受け取るという部分は共通しています。
情報の収集
気配は情報の収集から始まります。人は視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感で情報を得ています。なかでも外界からの情報の約80%は視覚から得ていると言われています。気配など不特定なものは、視覚以外のもので感じ取る傾向にあります。感じとるポイントは、空気の移動と振動です。音は空気の振動です。匂いは空気が移動する事で感じやすくなります。触覚では直接触れること以外にも、空気の振動・移動を皮膚や体毛で感じ取っています。

情報の分析
情報の収集ができると、今までの経験や記憶をもとに、安全か危険かの分析にうつります。分析を意識できないものも、直感(第六感)として潜在意識などを使って無意識に分析しています。
分析とは、収集した情報と記憶した情報の比較によって生じた差異を認識する事と言えます。

気配の察知メカニズム
気配の察知は、前述の情報の「収集」と「分析」のプロセスによって得られる結果です。簡単に言ってしまえば、「状況の変化に気付く」ことです。これは、「ヒラメキ(気付き)」と同じメカニズムで、大きな気付きは「悟り」と言えるでしょう。

形心館では、五感の精度を上げる訓練をし、情報の収集能力を向上させます。そして、同じ動作の反復練習により、現状と経験の比較を意識する事で、分析力を向上させます。直感などの潜在意識へのアプローチは、瞑想などで訓練します。また、抽象的に捉える手法として「氣」の概念を使ったイメージ法の訓練もあります。

治安の悪い場所などで警戒しなければならない時、意識的に五感を使い情報を集め、思考しながら分析できれば気配察知の能力が上がります。また、意識しなくても五感の情報は絶えず受信しています。「おや?」と思ったら無意識に分析をした結果と考え、警戒すると良いでしょう。

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