つぶて術と分身の術

須田は森の中で、木につるした的を前に、つぶて術の修行をしていた。
「よし、今度こそ…!」

木の実を力いっぱい投げるが、的は外れ、草むらにぽとん。
「くそ…当たらない…」
肩を落とす須田。手首の角度も力加減も手探りだ。

もう一度挑戦しようとしたその時、森の木陰から小さな影が動いた。半三だ。

須田が投げた木の実は的を外れたが、半三はそっとつぶてを打ち、見事的に当てた。

「やった!!」

須田は大喜びだ。

木陰から半三の声がかすかに聞こえた。
「まだまだだな。力じゃなくて、コントロールだ。敵に追われたときは、茂みに投げ込んで、そちらに味方がいるように見せることもできる」

須田は目を丸くした。
「分身の術みたいに見える…!」

半三はくすりと笑い、木の上に消えた。

須田は胸の奥で小さく感謝しながら、再び木の実を手に取る。
今日の森は、ただの練習場ではなく、忍びとしての感覚を磨く稽古場となった。

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